今年のCESで発表されたChromebookは、3メーカーから合計4機種が発表されましたが、そのどれもが特長のある期待できるモデルだと思います。
すでに個別で記事はまとめていますし、他メディアでも取り上げていますが、今回は当ブログなりの振り返りということで、メーカーごとにそれぞれのモデルの特長をピックアップして、まとめていこうと思います。
ASUS
まずは第一弾として登場した、インテルが推し進めるProject Athenaに準じたASUSのハイスペックChromebook「ASUS Chromebook Flip C436FA」です。
ASUS Chromebook Flip C436FA

このモデルについては、「Helios」というコードネームでリーク情報を何度かお伝えしていましたので、ちゃんと登場してくれたか…という謎の安心感がありました。
この「Chromebook Flip C436FA」の主なポイントです。
- 14インチ フルHD
- 第10世代 Core i3~i7
- 最大16GBRAM
- 128~512GB PCIe NVMeストレージ
- Wi-Fi 6 / BT 5.0
- 最大12時間駆動
- 指紋センサ搭載
- USIスタイラスペン互換
- 1.09kg
CPUには第10世代のCore i3からi7、8〜16GBRAM、ストレージは高速なNVMeストレージを採用しているため、ハイエンドなChromebookに仕上がっています。
さらに、重さも1.09kgと14インチと思えぬ軽さに仕上がっていますので、持ち運びで使うにも最適なモデルだと思います。
また、ようやく指紋センサも搭載しましたので、セキュリティ含めビジネス向けとしても申し分のない機種となっています。
USIスタイラスペン互換となっている点も見逃せず、スタイラスペンの利用を考えている方にも選択肢として含めることのできるモデルに仕上がっています。
ただ、USB-Aポートがなくなっているなど人によってはマイナス面がある点には注意ですね。
発売時期は2020年3月頃とされていますが、現時点(2020/01/09)では価格が未定となっているので、そこが何よりも気になるところですね。
個人的な意見ですが、どの構成が選択できるかわかりませんが、これは日本でも発売されると思っています。
Samsung
続いて、時折すごいのをブチ込んでくるSamsungから、やっぱりすごい4Kディスプレイを搭載した「Samsung Galaxy Chromebook」です。
「Kohaku」と呼ばれたモデルで、これまでにもリークで何度か紹介してきました。
Samsung Galaxy Chromebook

真っ赤なボディが先に目についてしまいますが、ちゃんといつもどおりのグレーカラーも用意されています。
「Samsung Galaxy Chromebook」のポイントについては以下のとおり。
- 13.3インチ AMOLED 4K
- 第10世代 Coreプロセッサ
- 最大16GBRAM
- 最大1TBストレージ
- 2つのカメラ搭載(フロント/キーボード)
- Wi-Fi 6
- 内蔵式スタイラスペン
- 指紋センサ搭載
- 1.04kg
- 999ドルから
これもインテルのProject Athenaプログラムに準じたモデルとなっています。
すでに4Kディスプレイを搭載したChromebookは、Lenovoの「C630」からGoogleの「Pixelbook Go」がありますが、コンバーチブルタイプではこれが初、さらにAMOLED搭載はChromebookでも初となります。
「Pro」や「Plus」と同じように専用の本体収納式スタイラスペンが付属するなど、タブレットとしての利用も想定されたモデルに仕上がっています。
この点は、カメラがフロントカメラだけでなく、キーボード側(タブレットモードでのリアカメラ)にも搭載されていることからもわかります。
性能面ももちろん素晴らしく、インテルの第10世代Coreシリーズ、最大16GBRAM、最大1TBのストレージとハイエンドな仕上がりですが、ストレージはASUSと違いNVMeではないようですね。
発売時期は3月末からの予定となっていますが、Samsungのこれまでの展開を見ていると、日本での販売はあまり期待できないだけでなく、輸入するにしても手段が限られてしまう可能性がとても高いと言えます。
せっかくの良いモデルですが、輸入前提となれば最低でも日本円で13万円以上してしまうことになるので、ユーザーも限られてしまうのが難点ですね。
Lenovo
Lenovoからはハイエンドモデルとタブレットの2機種が登場しています。
Lenovo IdeaPad Flex 5 Chromebook

現時点では、最上位構成が第10世代のCore i5-10210U、8GBRAM、128GBストレージとされているため、単純なスペックでは他と比べて少し落ちるところですが、スタイラスペン(おそらくUSI)に対応しているため、ペン利用を考えているユーザーにも向いたモデルとなっています。
- 第10世代 Core i5-10210U
- 4GBRAM/8GBRAM
- 32GB/64GB eMMC
もしくは128GB SSD - Thunderbolt 3
- スタイラスペン対応
- 防滴キーボード
- 1.35kg
- 359ドルから
大きなポイントは、Thunderbolt 3ポートを搭載している点だと思います。
ただ、現時点ではThunderbolt 3ポートを活用するシーンのイメージができませんが、外部GPUの利用など今後Chrome OS側で何らかの作戦があるのかもしれません。
もうひとつポイントとしては、359ドルから購入できるというところだと思いますが、現時点では最小構成が不明なことと、最上位構成ではいくらになるかというところも明らかでないので、ここ次第で判断がわかれるところだと思います。
新しい情報では、128GBをストレージを選択した場合、eMMCではなくSSDとなっているようですね。
また、このモデルの国内展開についても悩ましいところで、悪くないモデルだと思いますけど、これも構成と価格次第だろうなという気がしています。
Lenovo IdeaPad Duet Chromebook
こちらはCES直前に「Kodama」というコードネームのモデルであることをリークで伝えています。

待ちに待ったというべきか、10.1インチのSurfaceライクな着脱式キーボードカバーを搭載する「Lenovo IdeaPad Duet Chromebook」です。
キックスタンド付きのカバーとポゴピンによる着脱式キーボード、USIスタイラスペンへの対応など、タブレットとしても十分に使うことのできるコンパクトなChromebookタブレットですね。
- 10.1インチ 1,920×1,200
- Helio P60
- 4GBRAM/
- 64GB/128GBストレージ
- キックスタンド付きカバー
- 着脱式キーボード
- USIスタイラスペン(別売り)
- 約426g(本体のみ)
- 279ドルから
これまで、ASUSの「C101PA」しかなかったサイズに踏み込み、さらにタブレットとしての利用も考えられたモデルなので、持ち運び用やサブ機としてのChromebookを探していた方には最高のモデルになりそうです。
性能面については、ベンチマークのスコアなどを見ると性能的にはMediaTekのMT8173Cよりも上となるため、これまでに登場しているChromebookタブレットに採用されるRockChipのOP1よりももちろん改善しており、サブ機やタブレットとしてはもちろん、出先での作業にも十分な性能だと思います。
スタンダードな性能とキックスタンド付きカバーにPOGOピン接続による着脱式キーボードカバー、使い勝手のイメージは「Microsoft Surface Go」のChrome OS版という感覚になると思います。
また、別売りですがUSIスタイラスペンに対応している点も大きなプラスだと思います。
そして、価格も279ドルからととてもお手頃感がありますが、公式のデータシートを見た感じでは、もしかしたらキーボードカバー込みでの価格になるかもしれません。
実際に発売されてみないとわかりませんが、もしそうならかなり安価で使いやすいモデルとなりそうです。
ただ販売は5月〜6月頃とだいぶ先なこと、この機種も、日本での発売が期待できそうだと思いますが、発売時期はちょっとズレそうな気もするので、いずれにしても気長に待った方が良さそうですね。
まとめ
ということで、CES 2020で登場したChromebookは合計4機種ですので、昨年の同時期と比べて何となく少ない感じもありますが、どれもかなり面白いモデルとなりました。
すべてのモデルが何らかのスタイラスペンに対応していましたし、とくにUSIスタイラスペンの存在を考えると、今年はUSI対応モデルが流行りそうな雰囲気があります。
国内販売が期待できるモデルは、ASUSとLenovoの機種となりますが、海外で発売されるタイミングもしばらく後なので、どうなるかは期待して待つしかありませんね。
年始からこれだけ盛り上がれるモデルが登場したので、2020年のChromebookはなかなか熱いことになりそうです。
ちなみに、CESとは関係ありませんが、CTLがCPUアップデート版のNL7シリーズのChromebookを発表したようです。
後ほど記事をまとめておきます。