ASUSの「Chromebook C214」とAcerの「Spin 511 R752TN-N14N」を比較してみる

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ASUS、Acerのいずれも5月に日本投入が発表された11.6インチのChromebookですが、文教向けとしてリリースされているためか、性能と機能はかなり似通っているんですよね。

さらに、どちらもスタイラスペンを本体収納が可能なモデルと、スタイラス非対応モデルという2つのモデルを展開しています。

スペックについて、単純な優劣があるということでもなさそうなので、選択に困る2つという感じがありますので、何がどう同じで違うのかをチェックしてみようと思いました。

そんなわけで今回は、ASUSの「Chromebook Flip C214」とAcerの「Chromebook Spin 511 R752TN-N14N」に焦点を当て、スペックなどを比較していきます。

※日本語キーボードレイアウトについても比較したかったんですが、今回画像が入手できなかったので、2019/06/03時点では比較対象に含めていません。

目次

スペックの比較

まず、今回比較に使うモデルはいずれもスタイラスペンに対応したモデルとなっています。

正式な型番で言えば、「ASUS Chromebook Flip C214MA (C214MA-BW0028)」と「Acer Chromnebook Spin 511 R752TN-N14N」となります。

うん、ASUSはまだフレンドリーな感じにまとめてますが、Acerはさすがですね。

ASUS
Chromebook Flip C214MA
(C214MA-BW0028)
Acer
Chromebook Spin 511
(R752TN-N14N)
ディスプレイ 11.6インチ グレア
1,366 × 768
11.6インチ IPS
1,366 × 768
CPU Celeron N4000
1.1-2.6GHz(2core)
Celeron N4000
1.1-2.6GHz(2core)
RAM 4GB 4GB
内部ストレージ 32GB eMMC 32GB eMMC
外部ストレージ microSD microSD
カメラ アウト:5MP
イン:1MP
アウト:5MP
イン:1MP
ポート USB-C(3.1/Gen1) ×2
USB-A(3.0) ×1
イヤホンジャック
USB-C(3.1/Gen1) ×2
USB-A(3.0) ×2
イヤホンジャック
ネットワーク IEEE 802.11a/b/g/n/ac

Bluetooth 4.0
IEEE 802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth 5.0
バッテリー 最大12時間 最大10時間
その他 MIL-STD 810G準拠
本体収納式スタイラスペン
MIL-STD 810G準拠
本体収納式スタイラスペン
サイズ 幅299×奥行199
× 厚み19.5〜20.1mm
幅296×奥行206.5
×厚み19.95mm
重さ 1.29kg
(スタイラス非対応モデル 1.2kg)
1.25kg
(スタイラス対応非対応共通)
価格 税抜58,800円
(非対応モデル48,800円)
税込約65,000円
(非対応モデル 約55,000円)

両者のスペックはこんな感じになっています。基本的にはほぼ横ばいなイメージですね。
微妙な違いもありますが、スペックとしては決定的な違いはない感じです。

では、気になる部分をさらっと比較してみていきます。

ディスプレイ部分

いずれも11.6インチで、360度回転するヒンジを採用してタッチ操作可能な1,366×768(FWXGA)ディスプレイを採用しています。

ちなみにAcerの「Spin 511」はIPSであることが公式に明記されていますが、ASUSについてはとくに記載がありません。

これはASUSにとって毎度のことではありますが、一応公式スペックシートで「C214MA-BW0028:グレア」と表記されていることから、スタイラス対応モデルはIPS液晶である可能性は高いと思われます。

ご存知の方であれば、グレアは「C101PA」、ノングレアは「C223」と同じような感じかな。

結局のところ、ディスプレイには大きな差はないと考えて良さそうです。

CPU周り

ここも共通していて、どちらもIntelのCeleron N4000と4GBRAMを採用しています。

CPUの簡単なベンチマークについては、Geekbenchのシングルとマルチ、PASSMARKから以前まとめているスコアを参考にして比較してみます。

上記画像は、「C214」と「Spin 511」で採用されているN4000と旧モデルが採用していたN3350、参考値のN4100の3つを比較したものです。※クリックすると大きくなります

どちらのモデルも同じCPUにRAMなので差はありませんが、少なくともどちらのモデルも旧モデルから性能面でやや向上、快適さも順当に向上していますので、CPU周りにもそこまでの差はないと思います。

なおストレージに関しても、共通して32GB eMMCを採用していますので、いわゆるスペック的なところでは差はないと見て良さそうです。

文教向けで大事なカメラ

こちらも性能的には共通していますが、カメラの位置がそれぞれ違っています。

ASUSのChromebook「C214」はキーボードのパームレスト右側にあるのに対し、Acer「Chromebook Spin511 R752TN」はヒンジ側中央側にあります。

実際に使ってみないと使い勝手の面は何とも言えませんが、タブレットとして縦持ちでも横持ちでも撮影しやすいのはASUS「214」な気がします。

Acerのは横持ちであれば使いやすそうですが、縦持ちだと位置が微妙なところだと思います。
まあ、慣れれば関係ないのかもしれませんが。

いずれにしても、学習でも何でもカメラは搭載されているわけで、機能的にも差はない感じですので、カメラの位置がある意味で選択の基準になりそうです。

個人的にはASUSの方が、スマホとかと同じで自然な感じ。

MIL-STD 810準拠の堅牢性

この点も当然ながら共通しています。どちらも独自基準含めての堅牢性を謳っていますので、ここも大きな差はないと見てよさそうです。

防滴キーボードと外れにくいキーキャップを採用していたり、ラバーバンパーと耐傷性に耐衝撃性など、教育現場に限らずに日常でも不意なことであると助かる機能が盛りだくさん。

やっぱりここも優劣を競うほどではなさそうです。

スタイラスペン

どちらもスタイラスペンに対応しているわけですが、Acer「Spin 511 R752TN」はWacom feel対応スタイラスペンであることを明記していますが、ASUS「C214」は特にそのような記載がありません。

実際に使ってみないと何とも…というところですけど、これまでにChromebookでセットになっているスタイラスペンを使ってみても、そこまで大きな差はないように感じます。

厳密に、より精細な使い方を考えている場合には差を感じることがあると思いますので、このあたりは目的と使い方による違いに影響されますし、そもそもChromebookでどこまで求めるのかということも問題になると思います。

個人的にはメモったりPDFにコメント書いたり、操作でちょっと使うくらいなら十分使えるスタイラスかなと思います。

その他、見てわかる違いといえば、本体収納式である共通点はあっても場所が違うというところですね。

asus-c214-acer-r752tn-stylus

「ASUS C214」がノートパソコンスタイルで言う本体右側面ですが、Acerはパームレスト左側に収納場所があります。

何となくですが、カメラの位置なども含めて考えると、タブレットとしてASUSは縦持ち、Acerは横持ちを意識した造りになっている感じです。

ここも決定的な差は感じられませんので、位置の好みやWacom feel対応がどこまで基準となるかですね。

ポートとネットワーク周り

ここも基本的には共通していますが、意外にも「Acer Spin 511」にはUSB-A(3.0)ポートが2つついており、ASUS「C214」よりも1つ多くなっています。

また、BluetoothもAcerは5.0となっていますが、ASUSは4.0規格です。

が、正直なところBluetoothが決定打にはなりませんし、ポートもUSB-Cが2つなのは共通していますので、ここも差はないと考えて差し支えないと思います。

ポイントとしては、USB-Aを使う機会が多かったり複数のデバイスと繋げたい場合には、ポートが1つでも多いほうが嬉しいと思うので、「Acer Spin 511」の方がより良いかと思います。

ただChromebookを使うような環境だと、Wifiなどのネット環境もそれなりに揃っていたり、クラウド環境が整っている場合も多いと思うので、そこまでUSBに拘らなくても良い気がします。

必要に応じてという感じですので、やっぱり差はないとして良さそうですね。

バッテリー駆動時間

ここはカタログ値ですが、ASUS「C214」が最大12時間でAcer「Spin 511 R752TN」が最大10時間と、数値的にはASUSが上回っています。

が、いずれにしてもカタログ値でありますし、10時間を超えて連続で作業することもないと思いますし、そもそも文教向けであることを踏まえると、朝から夕方までの6〜7時間仮に使ったとして、どっちも十分にバッテリーが持ちますので、差はほぼないという感じです。

学校など教育現場で使うのであれば、必要なときに持ち出して…というスタンスが多くなると思いますので、運用時間を考えるとどっちでも良いですよね。

より安心なのがASUS、というくらいで考えれば良いかな。

サイズと重さ

当ブログでは毎度のことですが、やっぱりサイズと重さは大事です。
今回珍しく、「Acer」の方がわずかに軽いんですよね。

それでも11インチクラスとしては1.2〜1.3kgですので、最近のノートパソコンとしてはやや重い印象はありますが、どちらもMIL-STD 810Gに準拠した堅牢性を備えた上での重さになるので、1.2kg台は大健闘だと思います。

サイズもほぼ同じで、奥行があるか横幅があるかの微妙な違いになっています。

この点についても、差はわずかですので決定打にはならなそうですね。

価格

ここもほぼ差はないと思ってよさそうです。

ASUS「C214」のスタイラス対応モデルは、税込にすれば63,000円ほどですし、Acerの「R752TN」と1500円ほどの差にしかなりません。

非対応モデルであっても、税込みにすれば差はなくなります。

なので、結局は以下にまとめる購入のしやすさが決定的な違いになると思います。

購入のしやすさ

これでいよいよ最後ですが、個人的にはここが決定的な違いだと思います。

まずASUSに関しては、オンラインショップと公式ショップのAkasakaがあるので、一般ユーザーでも法人・文教関係であっても間違いなく相談・購入はしやすいと思います。

もちろん、家電量販店などでも取り扱うことがあるので、Chromebookとしては入手するルートが多いと言えます。

また、公式サイトも見やすくなっていますし、Chromebook専用のページもしっかりと作ってあってわかりやすいと思います。

あとはAkasakaのショップ限定にはなりますが、実機が店頭に置いてあってほぼ確実に触れる機会があるのが大きいですね。

対するAcerは、公式で買えるわけではないですし、家電量販店などの取扱店があるにせよ、実機が店頭に置いてあることも少ないので、気軽に試してみるということがしにくいです。

Chromebook専用のページはちゃんとあるんですが、ぶっちゃけた話ですがサイトが見づらい上に型番がわかりにくくて、探すのが面倒なんですよ。

写真とかも少ないので、ASUSに比べるとフレンドリーな感じがなくて近づき難いと思ってしまいます。この点だけでも改善してもらえれば、もっと良くなりそうなんですけどね。

Acerについてはあくま個人ユーザーとしての意見ですので、法人・文教となればまた話は違うと思います。

サイトや情報だけを見て購入を判断することはまずないと思いますし、結局はメーカーや販売代理店に問い合わせることになるはずなので、ASUSも同様であることを考えれば、個人でなければそこまで差は出てこないとも言えます。

それでも導入にあたって、担当者が個人的にChromebookに興味を持つことも少なくないと思いますし、導入検討の前に触れたり試したりがしにくいことを考えると、私としてはASUSの方がよりフレンドリーかなと思います。

ですので、購入のしやすさという意味では、個人ユーザーはもちろんですが、法人・文教であっても担当者個人レベルで興味がある場合であっても、ASUSの方が情報収集しやすく試せる場所もあるので、より良いんじゃないかと思います。

決定打とまで言い切れないかもしれませんが、少なくとも試しやすい環境はASUSの方が整えているというのは間違いないと思います。

まとめ

そんなわけで、ASUSの「Chromebook Flip C214」とAcerの「Chromebook Spin 511 R752TN-N14N」についてスペックなどを比較してきました。

基本的なスペックについては、ほぼ共通しているということがわかって頂けたかと思います。

ですので、個人ユーザーとしては、実機を試したり購入ルートも多いASUSの「C214」の方がより良さそうだなあという印象です。

Acerの「Spin 511 R752TN」が決して悪いというわけありませんが、情報収集のしやすさと購入機会を考えると、ASUSに比べてちょっと弱い感じですね。

もちろん、家電量販店などでも取扱っているので、購入ルートとしてはさほど違いはないと思いますが、確実に実機が展示されているわけでもありませんので、モノが見れないことを考えるとASUSよりもちょっとだけオススメしにくいというところです。

いずれにしても、スペック的な差はほとんどないので、法人・文教であればサポート体制なども含めて検討すべきですけど、あとはユーザー(担当者)側の好みで選べば良いと思います(笑)

こんな感じでの終わりで恐縮ですが、これからChromebookの購入や導入を検討している方のお役に立てれば幸いです。

この他にも、管理人がオススメする日本国内正規販売品のChromebookも紹介していますので、興味のある方はそちらも併せてご覧ください。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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