これまでの情報により、Googleの次期フラッグシップスマートフォン「Pixel 8」および「Pixel 8 Pro」には、アップグレードされたGoogle Tensor G3 (Zuma) チップセットが搭載されることはほぼ確実視されています。しかし、肝心のTensor G3に関する詳細は明らかにされておらず、どのように改善されるかははっきりとわかっていませんでした。
今回、Android Authorityによって「Pixel 8」シリーズスマートフォンとTensor G3に関する新たな情報が共有され、その性能などが明らかにされています。
Android Authorityが入手した情報によると、Google Tensor G3 はARM v9コアを搭載し、すべて全世代と比較して周波数が向上している9つのCPUコア(4つのCortex-A510、4つのCortex-A715、1つのCortex-X3)を備えているとしています。これによってパフォーマンスが大幅に向上し、2022年のハイエンドチップセットに匹敵するパフォーマンスになっている可能性があるようです。
Tesnor G3(Zuma) | Tesnor G2(gs201) | Tensor (gs101) | |
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Big cores | 1x Cortex-X3 @ 3.0GHz | 2x Cortex-X1 @ 2.85GHz | 2x Cortex-X1 @ 2.8GHz |
Mid cores | 4x Cortex-A715 @ 2.45GHz | 2x Cortex-A78 @ 2.3GHz | 2x Cortex-A76 @ 2.25GHz |
Little cores | 4x Cortex-A510 @ 2.15GHz | 4x Cortex-A55 @ 1.8GHz | 4x Cortex-A55 @ 1.8GHz |
GPU | Mali-G715 (Immortalis) 10コア 890MHz | Mali-G710 7コア 848MHz | Mali-G78 20コア 848MHz |
ARMv9への移行によって、新しいセキュリティテクノロジー(Memory Tagging Extensions / MTE)をサポートし、64ビットアプリのみを実行するようになります。またグラフィックス性能の向上も期待され、参考元によればArm Mali-G715 Immortalisバージョンを採用することを示しており、レイトレーシング機能にも対応する可能性があります。
この他の点では、H.264およびHEVCでの8K/30fpsの動画デコード・エンコードをサポートするだけでなくTensor G3はAV1エンコードをサポートします。これはGoogleスマートフォンとしては最初のデバイスになります。またAI機能のパフォーマンスも確実にアップデートされるものと思われます。
この他には、画像処理に関するプロセッサが変更され、高速なUFS 4.0ストレージをサポートすること、Tensor G3のワイヤレスモデムはExynos Modem を継続することなどが報告されています。
TensorからTensor G2への進化はマイナーアップデートという印象もありましたが、Tensor G3はより大きなアップグレードになる可能性があります。「Pixel 8」シリーズはこれまでよりも期待できそうで、楽しみですね。ハードウェアやソフトウェアでバグがなければ、ですが。
Source Android Authority