Chromebook(Chrome OS)の弱点のひとつに、印刷(プリント)機能が弱いということがありますが、どうやらGoogleは印刷だけでなくスキャンも含めて、ネイティブのChrome OSアプリでこれを改善しようと開発を進めているようです。
Chrome OSの印刷機能は、2020年で終わりを迎える”Googleクラウドプリント”やAndroidアプリによる印刷、ネイティブのCUPSベースと少しずつ進化してきています。
今でこそ同じネットワーク上にプリンターがある場合は自動で接続するかの通知がきますが、それ以前にChromebookで印刷を試みたことがある方は、わりと手間だったと思います。
また現在でも、クラウドプリント以外の方法で接続していると、印刷待ちやインクの状態を把握することができないですし、印刷を開始したらキャンセルする方法がないため、ミスって大量のドキュメントを印刷したら最悪です(笑)
あとはネットワークの問題などにも影響されるわけですが、とにかく現時点ではChrome OSだとプリンターの機能を管理するアプリなどがありません。
そしてGoogleは、新しい「印刷管理アプリ」なるものの開発を進めており、先月後半からDev以前のチャンネルにおいて機能の提供が始まっているようです。
Print Management App
Enables the print management app that allows Chrome OS users to view and manage their native print jobs.
chrome://flags#print-job-management-app
印刷管理アプリはまだ開発の初期段階ということですが、Chrome OSの設定画面と同じくWebベースのシステムWebアプリ(SWA)であることがわかっています。
手持ちにDev、Canaryチャンネルにいる機種がないため詳細は確認できませんが、参考元によれば印刷ジョブの名前や開始時刻、成功したかどうか、送信先プリンターなどの情報を含む、最新の印刷リストが表示されるようです。
また、印刷管理だけでなくスキャン機能についても開発が進んでいるようで、「Scanning UI」という機能が進められているようです。
Scanning UI
An experimental UI that allows users to interact with a connected scanner.
chrome://flags#scanning-ui
こちらについても詳細ははっきりしていませんが、同じく開発初期の段階にあるようです。
どちらの機能もようやく実装され始めたものなので、Stableに到着するのはまだ先となりそうで、Chrome OS 82か83、あるいは今年の後半までは登場することはなさそうです。
いずれにしても、Chrome OS弱点だった印刷機能とスキャン機能が強化されるということなので、より便利になるのは嬉しいことだと思います。
参考元 Chrome OS to get native app for printing and scanning documents