ハンドヘルドゲーム機「abxylute」を実機レビュー。手頃な価格で持ち出せることが魅力

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今回はAndroidで動作するハンドヘルドゲーム機「abxylute (アブソルート)」の実機レビューをしていきます。

「Abxylute」はクラウドゲームサービスを活用してAAAタイトルのゲームをどこでもプレイでき、手頃な価格で買えるゲーム機として魅力的な機種です。

なお、今回レビューしている実機は製品版ではなく検証用デバイス(試作機DVT2)となりますので、製品版とはいくつか違う点があります。しかし、プレイに影響する部分はほぼ製品版に近いものとなっていますので、レビューの評価と大きな乖離はないはずです。

まずは「abxylute」のスペックから紹介。

目次

スペック

OSAndroid 12
ディスプレイ7インチ
1920×1080
60Hzリフレッシュレート
タッチスクリーン
sRGB 103.4% 色深度8bit
CPUMediaTek MT8365
RAM4GB
内部ストレージ32GB
64GB
外部ストレージmicroSD
ポートUSB-C
3.5mm Audio jack
ネットワークWi-Fi 5 ac
Bluetooth
バッテリー5,200mAh
最大8時間
サイズ250×115×30mm
重さ約410g

スマートフォンで言えばエントリークラスのスペックですが、「abxylute」はローカルでの動作は最小限にしてクラウドゲームサービスへ接続するためのハブのような役割を持ちます。そのため、このスペックであってもクラウドゲームサービスを利用することで快適なゲームプレイが可能になります。

フルHDの7インチスクリーンを搭載していること、バッテリー駆動時間は最長で8時間程度であることから、携帯ゲーム機として見れば必要な性能は備えています。

なお、充電は本体下部側面にあるUSB-Cポートを使って行えますが、10W以下や25Wを超える出力では充電できないことを確認しています(公式)。また、充電時には本体に付属しているUSB-C to USB-Aケーブルの利用が推奨されており、例えば別のUSB-C to USB-Cケーブルを使ったり、高出力の充電器(25W以上)を使う場合には充電できないことがある点に注意してください。ただし、適合する出力であればUSB-C to C や CtoAへの変換コネクタを利用した充電は可能でした。

デザイン&本体 レビュー

「abxylute」の本体はNintendo Switchに似たサイズ感とデザインですが、それと比べるとやや大きめです。

サイズ感や持ちやすさなども似たような印象ですが、スティックやボタンの配置なども似ています。ただし海外仕様のため、ボタンのABXYボタンの配置がAとB、XとYは逆になっています。

スティックに関しては似たような操作感でしたので、微妙なサイズの違いなどに慣れればSwitchユーザーは違和感なく使えるようになると思います。

本体の上部側面には電源ボタンとボリュームボタン、下部側面にはUSB-Cポートと3.5mmイヤホンジャック、microSDカードスロットがあります。USB-Cポートを使った充電にはやや制限はありましたが、データ通信を行うこともでき、USB-Cハブを利用してEthernetを接続することも可能です。

各ボタンやスティックの実使用では反応も悪くなく概ね良かったと思いますが、全体的にややチープであるため、ヘビーゲーマーのガチャ操作にはあまり向いていないという印象です。繊細な操作では反応しないこともあり、普通にプレイしていても時折押し込んだボタンが戻らないこともありました。

Yボタンが押し込まれたまま。爪で弾けば戻る

これは検証用機種だからという可能性も否定できませんが、低価格がウリのデバイスですのでこういったところはプレミアムなデバイスに比べて劣るかもしれません。ハードウェア的にはヘビーゲーマーというよりライトゲーマー向きのデバイスだと思います。

ゲームプレイ レビュー

実際にクラウドゲームサービスを利用して、いくつかのゲームをプレイしてみました。筆者はChromebookなどと併用するためにGeForce NOW(ソフトバンク)を課金して使っています。

今回プレイしたゲームは、モンスターハンターライズと原神、スターオーシャン5です。結論から言えば、GeForce NOWを利用するためハードウェアの性能はほぼ影響せず、快適にプレイすることができました。

ちなみに有線イヤホンとワイヤレスイヤホンのどちらも使って、モンハンのゲーム内ボイスチャットによるフレンドとの会話も問題なくできました。プレイするゲームにも寄りますが、別途ボイスチャットサービスを使わなくてもできることは良いですね。

あとは長時間プレイしていても、クラウドベースで重たい処理が行われているため本体の発熱はそこまでなく、スマホカバーをしていて若干温かい程度で済みます。またバッテリー駆動時間は、GeForce NOWで音量は50%程度、明るさは自動調整にした状態で、だいたい5時間ほど持続します。最後までやりきったわけではありませんが、条件を整えれば5時間以上もプレイできそうな印象です。これだけできれば十分ではないでしょうか。

対応するクラウドゲームサービスはGeForce NOWに限らず、Xbox Cloud GamingやAmazon Luna、リモートプレイのSteam Link、PS Playなどもプレイできます。

またAndroidで動作していますので、Google Playストア経由でAndroidアプリをインストールすることも可能です。インターフェースもスマートフォンのようなスタイルに切り替えることも可能ですが、自動回転には対応せず横方向のみで利用できます。ほとんど場合、スマートフォン(タブレット)スタイルで使うことはないと思います。

こういった設定を触るときやアプリを切り替えたり立ち上げ時など、若干処理の重さを感じる場面はありますが、ひとたびゲームを開始すれば快適です。そのため、ローカルで何かするのではなく、基本的にはクラウドゲームサービスなどに接続するための携帯デバイスであるということさえ忘れなければアリなデバイスだと思います。

ただし、クラウドゲームサービスはストリーミングを行っているため、インターネットの回線速度に大きく左右されます。ここが確保されているという前提の元ですが、速度問題なければゲームも問題なく快適にプレイすることが可能です。

気軽にゲームをプレイしたい人向け

回線速度が重要なので、正しくはどこでもプレイできるというわけではありません。しかし安定したネットワークに接続できる場所であれば、どこでも持ち運んで気軽に高画質で重たいAAAタイトルでもプレイできるという点は魅力です。

一部、チープな作りと言える箇所もあることやクラウドゲームサービスの性質上、長時間連続してハードにゲームプレイをしたり、ラグや遅延を許さないようなプレイスタイルであるとかゲームをプレイするには向きません。が、そういった厳密さや正確さを必要としないライトゲーマーであれば、3万円〜4万円ほどで購入できて手軽にプレイできるゲームデバイスとして十分だと思います。

ただし、これからクラウドゲームサービスを利用するのであれば、例えばGeForce NOWであればゲームをSteamなどで購入した上でサービスに登録する必要があるなど準備が必要になります。こういった点は普通にPCやPS、Switchでゲームを購入するよりも一手間あります。

そこまでハードルが高いわけではありませんが手間が少しかかることは確かですので、これをクリアできるのであれば選択肢としてアリです。

まとめ

ということで、今回はハンドヘルドAndroidゲーム機「abxylute」のレビューでした。

筆者としては、すでにクラウドゲーミングサービスを利用しているため違和感なく使うことができ、PCを起動する必要もなければ別途コントローラーを用意する必要もなく、場所も問わずに遊ぶことができるという点でかなりオススメの1台です。

これから利用する人も、クラウドゲームサービスの登録やゲームの購入はブラウザがあればできますので、PCやスマートフォンでいつでもログインできる用意してからであれば問題はありません。

クラウドゲームサービスを使って、どこでも持ち運んで気軽にゲームをしたい人には手頃な価格で良いデバイスですので、検討してみる価値はあると思います。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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