「Fitbit Sense 2」をレビュー。ストレスマネジメント込みの健康管理をしたい人向け

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「Fitbit Sense 2」をレビュー。ストレスマネジメント込みで健康管理をしたければおすすめ

2022年8月後半に発表されたFitbitのスマートウォッチ「Fitbit Sense 2」と「Fitbit Versa 4」ですが、国内では9月29日より販売開始となりました。今回はそのうち健康管理に重点を置いたモデル「Fitbit Sense 2」を購入したので、実機レビューをしていきたいと思います。

目次

Fitbit Sense 2 の仕様と特長

まずは「Fitbit Sense 2」の特長ですが、前モデル「Sense」のデザインを再設計したことによって10%薄く、15%軽くなっています。また側面には押し込み型の物理ボタンが搭載されており、前モデルで不評だった箇所が改善された点は良いと思います。

  • マルチパス光学式心拍数センサー
  • 皮膚コンダクタンスを測定する電気センサー(cEDA)が身体反応を計測
  • 心電図アプリと皮膚電気活動アプリに対応する、多目的電気センサーが搭載されています。心電図機能は一部の国でご利用いただけます。
  • 血中酸素ウェルネスモニタリング用の赤色および赤外線センサー
  • 高度計 / 3 軸加速度計
  • 推定睡眠時皮膚温センサー
  • 環境光センサー
  • NFC(Suica対応)
  • GPS + GLONASS
  • スピーカー(75dB SPL @10cm)/ マイク
  • 6日間のバッテリー駆動 / 12分で1日分バッテリー充電
  • Alexa対応(※Googleアシスタント非対応)
  • Bluetooth 5.0 (※Wi-Fiなし)
  • 5ATM防水(水深50mまで)
  • 縦40.5mm x 横40.5mm x 高さ12.3mm
  • Android / iOS 対応

機能面では心拍数測定、血中酸素濃度測定、睡眠モニタリング、皮膚電気活動を測定するセンサ(cEDA)を搭載しているため、アクティビティトラッカーとしても十分に機能するだけでなく、ストレスマネジメント機能が搭載されていることも特長の一つになります。筆者としてはこのストレスマネジメントは面白いと思いました。なお、心電図も搭載していますが日本で使うことはできません。

「Fitbit Sense 2」の良い点としては、バッテリー駆動時間の長さや引き続きNFCを搭載しているためFitbit PayとSuicaに対応していることでしょうか。ただ、Fitbit Payは使えるカードが2種類(PayPay銀行とソニー銀行)しかありませんので融通は効かないです。どちらも設定とSuicaのチャージはアプリから行えますが、Suicaの場合はFitbitデバイスごとにモバイルSuicaが発行されるタイプとなっています。

仕様で気になった点

ここで先に仕様部分の問題点を指摘しておくと、「Fitbit Sense 2」では本体のWi-Fi機能がなくなったことで何をするにもスマートフォン経由の必要があります。また、前モデルでは対応していたサードパーティアプリが使えなくなりました。そのため、スマートウォッチからSpotifyなどの音楽をコントロールすることができなくなっています。

さらに前モデル(Sense/Versa 3)ではGoogleアシスタントにも対応しましたが、新しい「Sense 2(Verase 4も)」では非対応となっています。せっかくGoogleとコラボするようになったと思いきや、このあたりの機能がなくなっているのでは意味がありません。

筆者としてはWi-Fiと音楽コントロールは諦めがつきますが、Googleアシスタントは手元でGoogle Home製品の操作などを手軽にできて便利ですので、非対応になってしまったのは正直残念です。

デザイン

「Fitbit Sense 2」の本体について、まずは外観から。全体的に丸みを帯びた感じの柔らかいデザインになっています。裏面も凹凸の少なく、手首への負担はかかりづらくなっています。

またバンドも交換可能なタイプとなっていて、購入時はシリコンバンド(S/Lの2サイズ)が付属しています。交換用バンドや異なるデザインのバンドはFitbit公式ストアなどで販売されています。

スクリーンサイズは1.58インチのAMOLEDで、本体サイズは38.1×38.1×11.43mmとなっています。

装着した感じもかなり軽めで、薄型になったことや凹凸の少ないデザインのため長時間装着していてもそこまで違和感はありません。またスクリーンも屋内・屋外とも見やすいと思います。直射日光下では反射が多少気になりますが、全く見えないわけではないため、ほぼ問題ないと思います。

操作感

「Fitbit Sense 2」は、リリース直前のアップデートによってユーザーインターフェース(UI)がWearOSに似たデザインへと変更されていて、スワイプ操作などもそれに近い操作方法に変更されています。

上から下にスワイプするとクイック設定、下から上にスワイプすると通知、左右にスワイプするとタイルカードスタイルで様々な情報を表示できます。以下はその一例です。

UIの変更にともないボタンのデザインなども変更されています。GoogleっぽいMaterial Designっぽさが出ています。これまでのFitbitを使っていた人には慣れが必要になると思いますが、WearOSデバイスを使っていた人には馴染みやすいと思います。また、後リリースされる「Pixel Watch」などWearOSデバイスに移行しやすいというメリットもあります。

なお、これらのタイルカードの順番や表示・非表示をFitbitアプリから変更することができますが、記事執筆時点では筆者の環境においてそれらを変更しても「Sense 2」に反映されません。仕方ないのでデフォルトのまま使っていますが、筆者としてはタイルに表示させたいのは今日のアクティビティとボディレスポンス、アラーム設定くらいで十分なのでちと使いづらいです。

それとタッチに対する反応は良いと思いますが、処理速度が正直イマイチです。タイルのスワイプもワンテンポ遅く反応します。そのためアプリからスマートウォッチの設定をいじれない「Fitbit Sense 2」では、初期設定の時点で動作感に不満を感じるかもしれません。また通知を表示させるために下から上へのスワイプ操作したときが重たいのがネックです(日本語フォントのせい?)。

バッテリーについて

バッテリーに関してはですが、公称では6日間以上のバッテリーとなっているものの、筆者の使用環境では1日約30%のバッテリー消費で3〜4日程度の駆動時間でした。これは常時ディスプレイ点灯をオン、機能は皮膚電気活動(cEDA)測定含む全部オン、1日40〜1時間のウォーキングを測定、23:00〜07:00の間はおやすみモードという環境です。

同様の測定だとWearOSデバイスは1.5日くらい、これまで使っていた「Charge 5」だと5〜6日くらいなので、ちょうど中間程度で使えると考えれば良い結果だったと思います。

測定機能について

操作に関しては、正直使いづらいと感じる部分もありましたが、全体的な使用感としては悪くないと思っています。特に皮膚電気活動(cEDA)の測定とストレス管理機能は「Fitbit Sense 2」の大きなポイントになり、運動量や健康状態の維持に加えて、細かい身体反応(ストレス)の確認も行いたい人には良いデバイスです。

身体的に大きな変化があったときに「Fitbit Sense 2」に通知が来て、その時間帯の気分を選択することによって、気分による身体変化をデータとして見ることができます。なお、機能自体はFitbit Premiumに加入しなくても使うことができます。

何らかの変化が起きたときにはスマートウォッチに通知が行き、そこで今の気分を選択することができるため、スマートフォンを取り出して何かする必要がないのは便利でした。 Fitbitアプリから自主的に気分を入力することもできますし、後から通知に対して気分などを入力することも可能です。

ストレスマネジメント機能を使うことで、自分がどのようなときにストレスを感じたか(というよりも心拍などに変化を生じさせるようなイベントがあったか)を確認することができますので、健康状態だけでなく心理状態やイベントの振り返りにも役立つと思います。

ちなみに運動量の測定や心拍の測定などは今のところ大きな問題を感じていませんが、海外レビューなどではGPSの精度や測定の甘さといったことも報告されています。筆者のように日々の運動不足に意識を向けるための参考、1日に45分くらいウォーキングで測定といった程度であれば、問題はないと思います。

選ぶデバイスについて

最後に価格と選ぶデバイスについて触れておきますが、単純な健康管理やアクティビティトラッキングが目的であれば「Sense 2」ではなく、「Versa 4」や「Inspire 3」といったモデルのほうが価格的にも良いと思います。また健康管理に加えてSuicaが必要であれば、「Versa 4」と「Charge 5」が良いでしょう。

一方で「Sense 2」は、運動や睡眠だけでなくストレス(身体反応)も含めて、日々の健康管理や生活を少し深掘って振り返りたい人向けのデバイスです。ですので、ストレスマネジメント機能を使わない、いちいち入力するのが手間であると感じる、内省(振り返り)に興味がないのであれば、正直他のモデルを選ぶほうが無駄はないと思います。

まとめ

ということで、cEDAを介したストレス管理ができるという一点でユニークさがあり、これを必要としたり、これをきっかけに自分の生活や環境を振り返りたいという人には「Fitbit Sense 2」はオススメできます。あるいはFitbitプレミアムに加入することを前提として、真面目に健康管理に取り組むという意志のある人向けだと思います。それが必要ないと感じれば他のモデルを選択するほうが無難です。

もし、これまで生活や健康を見直そうと思ってもなかなかできなかったというのであれば、「Fitbit Sense 2」の購入をきっかけにしてはじめるというのも良いかもしれません。

が、筆者としては「Google Pixel Watch」の正式発表を待ってから、購入を検討しても遅くはないと思っています。

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著者情報

Masahide Omuraのアバター Masahide Omura Product Marketing Manager

Professional ChromeOS Administrator 取得者。これまでに40台以上の Chromebook を試し、業務でも Chromebook や Google Workspace の導入・活用支援も行う。本業はアクセス解析や広告運用、ときにPMM。プロフィールはこちら

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