エムディーエスのChromebook対応「USI タッチペン」をレビュー。 教育市場向けUSIペンの新たな選択肢

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先日、文教向けに有名メーカーが新しいUSIスタイラスペンの投入を発表していますが、この記事で紹介&レビューするペンも同じく教育市場向けにリリースされている別メーカーの新しいUSIスタイラスペンです。

GIGAスクール構想の影響もあり、Chromebook対応アクセサリが増えてきていると思いますが、やはり他OSに比べるとまだまだ数が少ない現状ですので、新しいアクセサリをリリースしてくれるメーカーは貴重な存在だと思います。

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ということで、今回は福岡に本社を構えるモバイルアクセサリのメーカー、株式会社エムディーエスからリリースされているChromebook向けのUSIペンを2種類、電池式の「MDS-TPUSI01BK (USI対応 電池式タッチペン BLACK)」充電式の「MDS-TPUSIRC01GY(USI対応 充電式タッチペン グレー)」のレビューをしていきます。

なお、このUSIペンも教育市場向けにリリースされているもののため、一般ユーザーが購入することは残念ながらできませんので、読み進めるときにはそれを念頭に置いていただければ幸いです。

USIペン(USI規格)とは?

簡単にまとめると、USI(Universal Stylus Initiative)はスタイラスペンの新しい入力方式としてChromebookで採用が進んでいるスタイラスペンの新規格のことで、これまで一般的だったEMR方式やAES方式とは異なる方式となるものです。そのためデバイス側でUSIペンをサポートしていないとUSIペンを使うことはできません。

しかしUSIペンには対応するデバイス間における互換性があり、デバイスやペンが違ってもUSI規格に準拠していれば選ばず使うことができ、パームリジェクションや4,096段階の筆圧検知、ペアリング不要といった手軽さと機能がウリのスタイラスペンです。例えばペンをなくしてもペアリングなどを気にせず別のペンですぐ書くこともできます。もし忘れても誰かが持っていればOKなので安心ですね。

手軽に使うことのできるChromebookに合う仕様となっていますが、最近では新バージョンのUSI 2.0がリリースされ、カラーパレットのサポートが増えたり傾斜などのサポート、ワイヤレス充電への対応など高機能なペンも増えています。

実機レビュー

では実機レビューを進めていきますが、事前の補足として今回紹介する2つに限らず、USIペンの仕様はほぼ標準化されています。前述のようにUSI2.0で追加された機能以外の部分、例えば4,096段階の筆圧検知やペアリング不要、パームリジェクション対応などは、どのUSIペンにも共通した特長となります。

そのためペンそのもののに関して性能面ではそこまで違いは見られず、使用するアプリとの相性やChromebookのスペック、通信環境など外部の影響によるものが大きいため、今回は私がいつも使うペンと比較してアプリを使ったときの印象を中心にお伝えしていければと思います。

MDS USI タッチペンの仕様

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電池式の「MDS-TPUSI01BK」と充電式の「MDS-TPUSIRC01GY」に共通する部分と異なる部分は以下のとおりです。

  • USI方式
  • パームリジェクション
  • 4,096段階 筆圧感知
  • 傾き感知
  • ペン先交換可能
MDS-TPUSI01BKMDS-TPUSIRC01GY
バッテリー電池式充電式(USB-C)
駆動時間約120時間約50時間(約1時間で充電)
サイズ140×9.5mm154×9.0(7.9)mm
重さ約13.4g
(電池含む 約19g)
約16g
カラーBLACKグレー
付属品替芯
芯交換用ピン
単6電池(試供)
替芯
USB-A to Cケーブル

色だけでなく見た目にも違いがあり、電池式の「MDS-TPUSI01BK」は円形の軸にクリップが付いていて、充電式の「MDS-TPUSIRC01GY」は長方形(楕円)に近い軸の形状になっていて、やや長めです。

MDS-TPUSI01BK(電池式 タッチペン)

まずは充電式の「MDS-TPUSI01BK」から紹介していきます。

開封するとこのようにペンと電池、替芯と交換補助ツールが同梱されています。使うためには当然電池を入れる必要がありますが、それ自体は特に手間ではありません。

クリップがある部分を回せば簡単にアクセスすることができます。ちなみにこのクリップ部分は非常にしっかりと作られていて、クリップボードに挟んだり厚みのあるノートやファイルに挟んでもすぐ壊れるような不安はありません。

ペン自体はマットな質感で、ベタベタ触っても指紋などが残るような感じはありません。握った感じもしっかりとしていて滑ることはなく、ノートアプリへの書き込みなども問題なく行えると思います。またペン先はやや固めで細身のタイプとなっていて、細かい文字を書くときでも書き込もうとした位置にうまく収まると思います。

ただ、電池を含むと約19g(実測)となったので、見た目の質感と相まってやや重さを感じる可能性があります。長時間使うとちょっと負担があるような気もしますので、どの程度の時間を書くかでもう一つの充電式を選ぶと良いかもしれません。

ちなみにペン先は固めといっても、某メーカーのペンのように”ディスプレイが削れそうなほど硬い”という印象ではありません。保護フィルムがなくても問題はないと思いますが、もし不安なら併用すると良いでしょう。

MDS-TPUSIRC01GY(充電式 タッチペン)

ではもう一つの充電式タッチペン「MDS-TPUSIRC01GY」を紹介していきます。

こちらはクリアケースではなく紙箱に収まっていて、付属品は充電用のUSB-A to Cケーブルと替芯となっています。

本体の形状は長方形・楕円形に近い形になっていて、クリップはないものの転がって落ちてしまう心配もありません。一般的なペンとは少し違う形状のため最初は握った感じに違和感がありますが、しばらく使っているうちに気にならなくなりました。ペン先は電池式とは違い、やや太めで鉛筆やマーカーに近い感覚になっているため、見た目の雰囲気から大雑把なラフ書きやメモ、イラストなどに向いている印象です。もちろん、細かい文字を書くことにも問題はありません。

あとは過去いくつかUSIペンを使ってみて気づきましたが、このタイプのペン先は細身のペン先に比べて削れにくい気がしますので、ペンを使う頻度の高い人は充電式タッチペンを選ぶと良さそうです。

充電式ということで、本体の側面部分にポートがあることにお気づきとは思いますが、「MDS-TPUSIRC01GY」には充電中とわかる通知LEDも付いています。

LEDランプは充電中にオレンジになり、バッテリーが10%未満になると点滅、フル充電された状態では白色に点灯します。充電状態がわかるUSIペンは限られているため貴重ですが、ケーブルを指すとちょっと見づらいのがネックでした。これであればトップ部分にLEDを光らせるか、ポートとは別の面に設置しおけばパッと見て把握しやすかったと思います。

消しゴム機能

これはまったく想定していなかったことですが、実はどちらのペンもペン先と反対側を使ってこすると消しゴムとして機能しました。ただ、充電式タッチペン「MDS-TPUSIRC01GY」はPWAもAndroidアプリも動きましたが、電池式タッチペンの「MDS-TPUSI01BK」はAndroidアプリだけで、やや角度にコツが必要です。

とは言うものの、アプリ側の対応も必要となりますので全てのアプリで動作するというわけではなく、例えばGoogle KeepのWeb版ではどちらも消しゴムとしては機能しませんでした。

どんな感じで使えているかは、動画にしておきましたので興味のある人はご覧ください。

動画では、最近ペンを使うときによく使っている「HP Chromebook x2 11」(USI 2.0サポート)で、ウェブアプリの「手書きメモ(Cursive)」とAndroidアプリの「Squid」への書き込みと消しゴムを試しています。順番は”充電式+Cursive”→”電池式+Cursive”→”充電式+Squid”→”電池式+Squid”となっています。

実際に使ってみた印象ではどちらも安定した書き心地で使い勝手は良かったと思います。そのためクリップの有無や消しゴム対応、ペン先の形状、充電or電池の好みで選択することになると思いますが、消しゴム機能が必要なら樹脂製になっている充電式タッチペンのほうが画面を傷つける心配も少なくて良いと思います。ペン先の形状から細かい文字を書くなら電池式、メモを取ったり図を書くなどが中心なら充電式といった感じでも良さそう。

個人的に選ぶのであれば「充電式」

コンシューマーだろうが教育・法人だろうが、貴重なUSIペンの選択肢ですので、どちらが良い悪いではないと思います。ただ、もし私が普段使う方を選ぶとすれば「充電式 USI タッチペン」かなと思います。

理由としては、軽くてCursiveで消しゴム機能が使えて、ペン先の削れの不安もなく、いざ電池が切れても充電対応できるという点です。充電するという手間は確かにありますが、電池切れのとき単6電池を探すよりもUSB-Cケーブルを使うほうが楽で早いという判断です。加えて、コンシューマーであれば電池式USIペンにはChromebookメーカーが出しているペン以外の選択肢があるためです。

とは言え、今回の2つはあくまで教育市場向けにリリースされたもののため、コンシューマーとは状況が異なります。しかし充電式も電池式も海外市場に比べてUSIペンの選択肢は限られていますので、Chromebookメーカー以外のメーカーが対応周辺機器としてリリースしたことは貴重だと思います。

ペンそれぞれの特長から考えると、学校側で一律管理して授業ごとなど限って使わせる場合には電池式のほうが便利かと思います。あとクリップ付きなのでフィールドワークなどでケースやボードに挟んでおくこともできます。一方で充電式は、スマートフォン(iPhone以外)の充電ケーブルでも充電可能ですので自宅など個々に持ち帰って使わせる場合などに向いていると思います。一般の家庭で単6電池を常備しているところも少ないと思いますので。

まとめ

ということで、エムディーエスのUSIタッチペン2種類をレビューしてきましたが、どちらもUSIペンとしての使い勝手に不満はなく、教育市場だけでなくコンシューマーでも選択肢として悪くないという印象です。特に充電式USIペンの選択肢が現状ではほぼないので、こちらはイチオシしたいところですね。

もし学校でUSIペンが必要になった場合や今後ペンの導入を検討する場合、はたまた周辺機器に困っている場合には、エムディーエスのアクセサリも検討してみてはいかがでしょうか。

今後もこういったChromebookメーカー以外からも、ChromeOS対応機器をリリースしていってくれることを願っています。